高速に流し読みすることで無意識下に情報を取り込み、そのあと意識的な「問い」を持つことでピンポイントに欲しい情報のページにアクセスする方法論。
目次
書誌情報
書名:NLP速読術 1冊10分で本が読める!
著者:松島直也
ジャンル:NLPテクニック
図書分類:019.13 : 読書.読書法
NLPと題しているが方法としてはオーソドックス
他の無意識系速読と同様、フラッシュカード方式で次々とページを繰ることで言語野ではなく視覚野で読むスタイルの速読術。続いて「自分に必要な情報はなにか?」と問うことで潜在意識に自動的に検索させるところはフォトリーディングと同じだ。
手法にとくにNLPらしさは見当たらないが、しいていえば無意識を全面に押し出しているところと、ポイントリーディングで自分の潜在意識に問いかけているところがNLPらしいといえばらしいか。
後半にNLP手法がいくつか紹介されている
速読に適した心理状態をつくるために「トリガー/アンカー」「無意識人格へのコミュニケーション」や、アウトプットのさいの「新行動生成」「イメージツリー」などの潜在意識を上手に整えるための豊富な手法が紹介されている。とくにアウトプットの重要性については繰り返されており、情報を自分から出力することで記憶の定着を図る。
一番のテクニックは「表紙を外すこと」
本書で改めて知った速読のテクニックで一番役に立ったのが「表紙を外すこと」だ。
本を選んだら、カバーや帯を外し、本のあいだに挟まっているものをすべて取り出します。新しい本にはハガキなど必ず何かが挟まっています。それらのものはページをめくる妨げになるので、すべて取り外してください。
NLP速読術 1冊10分で本が読める!
潜在意識系の速読術は、当然のことながら潜在意識に情報処理を任せるので「なにかめくりにくいなあ」と余計なノイズを入れると当然効率は低下する。これは「インタフェースを最適化することでSN比を可能な限り高める」ことを意味するのだが、迂闊にも本書に当たるまでこのことに気がつかなかった。
表紙は外そう。帯も外そう。感想ハガキも売上スリップ(短冊)もとにかく全部外そう。しっとり手に馴染んでから速読しよう。